熊野川報告書 01,02

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熊野川報告書01   報告者はじめちゃん

4日(金) 前日にレンタカーを予約したところ、スタッドレスタイヤが取れず、仕方なく遠回りして海沿いに新宮まで行くことにした。6時半に出発したが、ようやく大阪を抜けて和歌山に入ったのは日付が変わった後だった。結局、新宮に着いたのは朝の5時。非常に疲れた。川原でテントを張ってすぐに寝た。
5日(土) 8時に目覚ましが鳴って一度起きたが、二度寝してしまい、結局起きたのは9時だった。飯を食ってから皆を起こし、9時半にようやく出艇地点に向けて出発した。1時間半後、とても国道とは思えない異常に狭い山道を経て田戸に到着。もうこの時点で疲れていた。準備を終え、出艇したのは12時半を過ぎていた。コースが半分になって時間的にかなり余裕があるはずだったのに、休憩も許されないような時間しか残っていなかった。
 この日の熊野川はかなり暖かく、防寒用に持って行ったネオプレン手袋も暑いだけで、結局すぐに脱ぎ捨ててしまった。服装もウェットと化繊シャツで十分で、ゴアさえ必要なし。とても2月とは思えなかった。下り始めると割とすぐにツーリングマップに記されていた最初の瀬にさしかかったが、瀬と言うほどの瀬でもなく、予想どおり舟がゆれて楽しい程度。その後に続く“2級以下の瀬”もしょぼい波がたっている程度で、どうと言うほどのものでもなかった。そうこうするうちに噂のジェット船がやってきた。やばいやばいと焦るが、これもジェット船のたてる波に対してカヌーを垂直にしさえすれば何の問題もない。あれほど警戒していたのにこんなものなのかと拍子が抜けてしまった。そんなに何度もすれ違うわけでもないし、しかもすれ違うときにはスピードを落としてくれるので、いろんなところで酷評されているほど気分の悪い存在でもなかった。あっという間にきれいな瀞八丁を抜け、あとは人気のないのんびりとした景色。これまでに下った川の中では一番雄大で気持ち良かった。2時過ぎに瀞大橋が見えた。この時点で地形図を見ると、どう考えてもテン場予定地の九重まで行ったらバスに間に合わないことが判明。その手前の竹筒でもかなりきわどい。CLが田戸〜九重の距離をいい加減に見積もっていたことが原因である。もしバスに乗り遅れたら田戸まで十数キロの山道を歩いて取りに行く羽目になってしまう、これはやばい、と、かなり焦った。何しろ食料とテントの1つとシュラフの4つが車の中。取りに行かないという選択肢はなく、バスに乗り遅れたら本格的にやばい。ということで瀞大橋下をテン場にし、ドライバーである自分がそこから竹筒のバス停まで4〜5キロ坂道を走ることにした。(左岸から右岸に渡る橋はこれ以降なく、瀞大橋〜竹筒間は上陸しても岸から道まで行けるところがない。)無事に30分で着き、バスには余裕で間に合ったが、運動不足の身にはかなりこたえた。一時間半後、テン場に戻ると怪しい物体が立っている。キムの親友らしいが、膝の曲がり方なんかが異様に怪しい。キムにはこんな友人しかいないのかと思うと悲しくなってしまった。まぁ類は友を呼ぶのであろう。晩飯は親子丼とキムチスープ。鍋・カレー・シチュー系から脱却した革命的なメニューに感動した。吉本亜由美!

6日(日) 朝起きるとテントにフライが着いていないのにもかかわらず、大して寒くなく、夜露も全くついていなかった。しかも快晴。この上ないカヌー日和であった。朝飯もとじうどんと非常に豪華で感動した。前回(宮川)のラーメンをかけた芯だらけの飯とは天と地の差であった。朝食後、荷物をまとめて車に積み込むと、キムが“親友”を連れて行くと言い出した。不気味だから嫌だと反対したが、「彼を置いて行くなら僕もここに残ります」とキムが泣いて訴えるのでしぶしぶ車に乗せた。
 前日の状況を考える限り沈の可能性はほとんどなく、沈したとしてもリカバリーが簡単で、しかもかなり暖かかったので、低体温症による事故の可能性は極めて低いと判断し、舟の組み合わせを変えた。最初吉本と組んでコヤブ艇のラダーをしたが、くるっくる回ってしまい悲しかった。エンジンのほうがまだ楽な気がした。(ちなみにアウトサイドは関・キム、アドベンチャーは竹中・鎌田。)途中九重でさらに組み合わせを変え、今度は鎌田と組んでコヤブ艇のエンジンをやったが、やはりカヌー初体験の鎌田は小林以上によく回り、残り2艇に大きく離されてしまった。まぁあんなもんだろう。瀬と呼べるようなものもあったが、何の問題も無くクリアーできた。よくわからないままに三和大橋についてしまい、寒さを全く味わうことなくプランが終了した。車の回収に行くため一人で先に着替えていると、何を考えたか竹中が泳いでいた。彼にはとてもついていけない。 熊野川町役場にデポしておいた自転車に乗って車の回収に向かったが、前日走ったのとカヌー上で変に踏ん張っていたので足が張ってしまっていて、ろくにスピードが出せなかった。しかし景色はよく、天気もよく、車は少なく、最高に気持ちの良いサイクリングであった。ちなみにこの時の服装は半そでシャツ+フリースであったが、これでも暑いくらい気温が高かった。車を回収し、3時半に三和大橋を出発して、国道168号線で京都に向かったが、奈良県内の山間部では気温が結構低く、雪もまだ残っていた。道も狭くて曲がりくねっているし、往路で海沿いの道を使っておいてよかった。9時半に京都に到着し、カヌープランを終えた。 今回は本当に天気もよく、非常に暖かくて、しかも景色も良かったので、最高に楽しいツーリングであった。川自体も瀬と言うほどの瀬は無く、しかしそれなりに流れがあって快適であった。まさにプランと呼ぶにふさわしいプランとなって良かった。ただカヌー以外のところでかなり疲れたけれど。

※車から見た限り、下流にもたいした瀬は無い感じがした。三和大橋下の瀬もたいしたものではなかった。十津川の水量がかなり少なかったせいかもしれないが、水量次第では瀞峡以下全域で安全に下れるように思う。


熊野川カヌー報告02              報告者:鮎

4日
出発、王将、迷う、4時前着
5日
9時起床、結構ぬくい、河原広し 水量の多い時期は川筋が増えそう、12時半出発地点アウトサイド発、ジェット船(乗客2名)通過 船を波に垂直にしておけば大丈夫、岩肌山あいの瀞八丁通過、0級の瀬がほどほどの間隔にある、2時前バスの時間上きりあげ、セビラーでちょこちょこ、無駄に薪を集める、飯、11時過ぎ就寝
6日
8時半起床、飯、10時半セビラー、川幅の狭い地点でジェット船が来たため上陸、1日目テンバ予定地で休憩、アウトサイド、十津川合流地点通過、1時半頃ゴール地点着、縄投げ練習など、悪路帰京

* MはまったりのMだった。男爵は本当にMだった。免許は取りたくないと思った。碧のきれいな川で嬉しかった。地方の道路建設事情が憂えた。